アートアンドアーティスト
冨岡 雅寛    
Stream of Circuit
Exhibition of [Non-digital transform phenomena analogue circuite system]

CHAOSMOS/冨岡雅寛×米本電音研究所/米本実
Para GLOBE 2003年10月2日(木)〜10月14日(木)
冨岡米本映像作家/倉嶋正彦との共同企画展に続き、電気音楽家/米本実とCHAOSMOS/冨岡雅寛による「Stream of Circuit」が行われた。
倉嶋との際は、「視而不見=目で捕らえられる現象」で、カオスモスマシンに焦点をあて、その可能性を探っていった。今回、米本の「回路」は、カオスモスマシンに関わる行為、及びそれにより引き出される現象を、聴覚化した。米本の常設は初の試みである。
鑑賞者が、「回路」のスイッチを入れると、会場に持続音が鳴り響く。「Chaosmos Ripples Machine」の弦を振動させることで、マシンに波紋がうまれ、その影が壁に投影される。光センサーは影の微妙な動きを捕らえ、「回路」を通じ、鳴っている音に音程の変化を与える。
パフォーマンス1 パフォーマンス2
更に「回路」には、鑑賞者の身体を通して音を出す仕組みもある。カオスモスマシンの弦と「回路」に取り付けられた銅板を、同時に触る事で微弱な電気が流れ、音が発生する。触る人それぞれの体質、触り方によって電気抵抗が変化し、音に影響を与える。
「この電気的に変換する部分において、アナログ回路を使用しているところが最大のポイントです。つまり、回路内で起こっていることは、コンピューターのようにデジタル的なプログラムされたものではなく、電気=自然現象が起こった結果なのです。」と、米本は言う。
 カオスモスマシンは、ここで、あたかも楽器(インターフェース)に変わる。カオスモスマシンと音で提示される表現は、イマジネーションの表現よりも語るのが難しい。この面白さをどう捕らえればいいのか?暗い会場は、鑑賞者により、カオスモスマシンの弦を爪弾き映し出された波紋の光と影を鑑賞し、五感の及ばぬところで電気により派生した音に満たされた空間を体験する事になる。
会場風景 回路
米本実のサイト「米本電音研究所」はこちらから
©米本実、©冨岡雅寛